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時代だなぁ…

28年前、女子バレーがロスオリンピックで銅メダルだった時、監督と主力選手が記者会見で金メダルが取れなくて申し訳なかったと涙で語っていた。

それから28年間、メダルはおろかオリンピック出場も難しい時期もあった。

そうして、よーやく手にした銅メダル。監督、選手とも満面の笑みで記者会見で答えてる。

女子バレー銅メダルおめでとうございます。

「五輪コラム」蘇った女子バレー 韓国圧倒、28年ぶりの銅
アジア勢対決を完璧に制した。「韓国には前回負けていたので、しっかりリベンジできて本当にうれしい」と木村沙織が言った。最近の10試合で1敗しかしていない相手だが、その唯一の黒星が5月の五輪予選での完敗。エースには重い心の足かせになっていた。

 ▽迫田の起用的中

 ロサンゼルス大会以来28年ぶりの銅メダルを、ストレート勝ちでもぎ取った。25歳で五輪出場3回目の木村は「みんなでつないだボール。絶対に決めようと気持ちを込めて打った」と振り返ったが、その大黒柱のお株を奪うように躍動したのが、24歳で五輪初出場の迫田さおりだった。強烈なアタックから23点のスパイクポイント。「今までの韓国戦のデータで一番良かった迫田を使った」という真鍋政義監督の起用に見事に応えた。

 真鍋監督といえば、片時もタブレット端末を手放さない試合中の姿がお茶の間ファンの間でも定着している。名セッターだった現役時代から、録画ビデオをコマ送りして対戦相手や自チームのアタッカーの分析に没頭。データ重視の理論派として知られる。その指揮官は「選手たちがすごい集中力を発揮して感動した。厳しい練習をさせたが、メダルを取って本当によかった」と声を震わせた。

 ▽IDバレー

 真鍋監督は2009年に就任。翌年の世界選手権で3位になり上昇の兆しを見せた。その采配を支えているのがデータ重視であり、個々の選手の特性に配慮する細やかな心遣いだ。世界の動向にきちんと目を配り、そのバレースタイルを研究して、データ駆使につなげる。この視点は先発メンバーを固定せず、戦況に応じた選手起用にも生かされる。かつてベテランの竹下佳江が「メダルという目標がぼやっとしたものではなく、本当に目指せるものと変わったのは大きな変化」と話していたが、真鍋流の方針が選手たちの間に深く浸透していたことを示す証言でもある。

 ▽新時代

 1964年の東京大会でバレーボールは初めて五輪競技となり、「東洋の魔女」が初代女王に輝いた。それから84年ロサンゼルス大会まで、日本は金2,銀2、銅1と合計5個のメダルを積み重ね黄金時代を築き上げた。それから一転して続いた冬の時代に、今回ようやくピリオドを打った。極言すればスパルタからより合理的な思考が支配する時代への転換が成ったとでも言えようか。これはバレーボールに限らず、大きな世界の潮流を反映したものでもある。

 セッターの竹下は97年に代表入りしてから長い雌伏の時を過ごした。ようやく大きな果実を手にして「メダルを取れたのが最高に幸せ。勝ち切れたのが何より」とかみしめるように話した。(共同通信社 岡本彰)